法定代理受領サービスについて
福祉サービスを受けている皆さん、福祉サービスに対していくら支払っていますか?
0円とか、1割負担だとか9300円時には37200円とかイメージされるかもしれませんが…
実は違います。ここでタイトルの法定代理受領(ほうていだいりじゅりょう)という言葉が出てきます。難しい言葉で名前を聞くだけでもあたまが痛くなるかもしれませんがサービスを利用する人、サービスする人にとって大事な話なので少し読んでください。
法定代理受領サービスとは
本来、国からのお金はサービス利用者に支払われます。福祉サービスを利用したことに対して必要なお金を国が負担してくれるのです。つまり、一度利用者のお金になるのです。
その後、利用者はサービス提供事業所に支払います
じゃあ支払っている金額は?ときかれるともちろん利用量にもよりますが
少なくとも0円ではないと思います。
非常にクリアで解りやすいですよね?
しかし、大きな問題があります。
この方法だと国に対してお金を請求する業務を利用者自身が行わなければなりません。
しかも、一度入ってきたお金もすぐにサービス提供事業者に支払わなければなりません。
請求間違えや紛失、盗難などの金銭のトラブルも考えられます。
ですので、法定代理受領サービスが必要になります。
法定代理受領サービスは、利用者の国に対する請求業務を代わりにサービス提供事業者が行い支給先も直接事業所に支払われる仕組みです。
法定代理受領のメリット
・利用者自身が請求業務を行う必要がない。
・直接サービス提供者へ支払われるため金銭のトラブルの予防になる。
法定代理受領のデメリット
・サービス提供者が利用者自身がお金を払っている事を忘れやすい。
・利用者自身も自分のお金を払ってサービスを使っているという感覚を持ちにくい。
事例
体験利用でとある生活介護で日中にトイレに行かない利用者がいました。その方は、トイレに行くと介助が必要です。
何故行かないのか?職員との関係が不十分なのかと悩んでいました。本契約の際に本人に法定代理受領の説明を丁寧に説明しました。その利用者は、翌日からトイレに行くようになりました。
後に話を聞くと、無料で介助をしてもらうことに罪悪感があり気を使っていたそうです。本契約時の説明で自分がお金を払っていると言う事を理解したことによって介助を受ける事への抵抗感が少なくなったようです。説明していて良かったという事例です。
まとめ
法定代理受領は、必要なサービスでありますが一方で勘違いから利用者の立場を弱くしたり、サービス提供者の立場を強くしてしまう弱点があります。互いに理解しておく事で利用者とサービス提供者との関係が良好になり虐待の予防やサービスの質の向上につながると思います。
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