とことこニュース51号で掲載した。
あめふらしーさんの生活、学生時代、自立生活の話の続きです。
ニュースでは、写真などが入ったバージョンで
お楽しみ頂けますが今回はテキスト版です。
正規版は とことこニュース51号(PDF)でお楽しみください。
今回は、長編なので2ページでです。
先に「僕の人生すべりまくり➀」もお読みください。
僕の人生すべりまくり➁
一日の流れ
僕の生活を紹介したいと思います。平日は朝7時にヘルパーさんに来てもらって、起床、洗面、朝食、トイレ、出勤準備をしてもらいます。9時前には家を出て、電動車椅子と電車であいえるせんたーまで行きます。10時から16時まであいえるせんたーで働いています。夕方は17時30分に家の近くでヘルパーさんと待ち合わせをしていますが、時間があるときは1人で買い物に行きます。22時までの間にお風呂、日によっては掃除機をかけたり、夕食、歯磨き、翌日のお昼に食べるお弁当づくり、就寝準備をしてもらいます。メニューはヘルパーさんと話をしながら決めていますがたまに体調がすぐれないときはヘルパーさんにお任せしています。なるべく栄養バランスを考えながら・・・とは思いつつなかなか実践できていません笑。
調理
以前こんなことがありました。あるヘルパーさんに翌日のお昼に食べるお弁当づくりをお願いしました。出来上がった時ヘルパーさんは「野菜のカレー炒めをつくったんですけど、たぶんかなり
辛いと思いますよ!」と言ってくれました。僕は辛い物が苦手で、例えばカレーはこども用のカレーの辛さぐらいのものしか食べれません笑。そのことをヘルパーさんもわかってくれているだろうと思っていました。なので僕は内心「そこまで辛くないだろう」と思っていました。翌日お弁当を開けて野菜のカレー炒めを食べてとても辛くてびっくりしました笑。この出来事がきっかけで味付けや調味料の量など自分の好みの味に近づけるには細かくヘルパーさんに伝えた方がいいなということが今後の課題です。
洗濯
洗濯は天気予報を見て決めています。雨の時は洗濯物を干す場所が少ないので洗濯する回数を増やしたりしています。歯磨きは朝と夕食後の2回やっています。
歯磨き
歯磨きはヘルパーさんにしてもらっています。自立の生活を始めた当初は電動歯ブラシを使っていました。あいえるせんたーの仲間からの「ヘルパーさんに磨いてもらうなら普通の歯ブラシが良いと思うよ」というアドバイスもあって今は普通の歯ブラシを使っています。
就寝
寝る時は一人で寝ています。でもこの決断をするのにとても悩みました。なぜかというと確かに24時間ヘルパーさんにいてもらえれば好きな時に介助を頼めます。一方で24時間ヘルパーさんにいてもらうのはしんどいなという気持ちがありました。このときもあいえるせんたーの仲間に相談しました。その中である仲間が言ってくれた「何かあったらどうしようなんて考えていたら自立生活はできないよ」という言葉でやっぱり僕は寝る時は一人で寝たいと思いました。でもそれを両親に伝えたら「何かあったらどうするの?」と言われて反対されましたが、あいえるせんたーの仲間にアドバイスをもらいながら根気強く両親を説得して今では「やるだけやってみなさい」と応援してくれています。このように寝るときは1人なので就寝準備は僕にとってかなり重要です笑。まず布団を敷いてもらいます。僕は家の中ではほふく前進で過ごしているのでほふく前進で布団まで進んで、夜中に飲むお茶、電気のリモコン、エアコンのリモコン、携帯、尿器を用意してもらっています。
待ちに待った休日
休日は土曜日朝8時から10時までヘルパーさんに来てもらって、起床、朝食、歯磨き、状況によっ
ては洗濯や掃除機をかけてもらったりしています。10時から18時30分まで日中介助のヘルパー
さんに来てもらい平日に一人で買い物に行っていますが、買い忘れた日用品の買い物やお金にゆとりのある時はカラオケに行ったり、梅田や三宮に行って服を買ったりしています。カラオケに行ったときは阪神タイガースが好きなので応援歌の「六甲おろし」を必ず歌います笑。お金にゆとりがないときは家でゲームをしたり、パソコンでユーチューブを見たりしています。ゲームではまっているのはプレイステーションVITAの「実況パワフルプロ野球」というソフトです。17時30分に夕方から夜のヘルパーさんに来てもらって、日中介助のヘルパーさんと一緒にお風呂にいれてもらいます。
そしてお風呂からあがったらときどきはストレッチを手伝ってもらったり夕食の相談をヘルパーさん
としています。夕食が終わってから寝るまでの時間はゆっくりしています。日曜日は朝8時から22時までヘルパーさんに来てもらって、土曜日と同じように過ごしています。ただ日曜日はお風呂に入っていません。
ヘルパーさんへの頼み方
ヘルパーさんの頼み方僕の場合のヘルパーさんの頼み方について説明したいと思います。僕は今「重
度訪問介護」という制度を利用してヘルパーさんに来てもらっています。ヘルパーさんとは事業所を通じて1か月の時間数を契約してその中でやりくりをしています。今は契約だけしている事業所も含めると10個の事業所と契約していて、約30人前後のヘルパーさんに来てもらっています。
ヘルパー事業所さんは朝は月曜日から土曜日まで同じ事業所のヘルパーさんに来てもらって、夕方は曜日ごとに来てくれるヘルパーさんは違います。ある曜日は一人のヘルパーさんが固定で来てもらっていたり、ある曜日は何人かのヘルパーさんがローテーションして来てくれています。
一人暮らしをして気付いたこと、工夫していること僕が生活している中で苦労しているのは「ヘルパーさんとどうコミュニケーションを取るか」ということです。一人暮らしをする前もヘルパーさんをお願いして外出したりしていましたが、ヘルパーさんをお願いする頻度が少なかったのでヘルパーさんとのコミュニケーションを取る必要がありませんでした。ですが実際一人暮らしをし、たくさんのヘルパーさんと関わっていくことによってたくさん悩むことが増えてきました。
例えば洗濯物の干し方ですが最初は僕自身もどうしたらいいのか分からなかったということもあってヘルパーさんに任せきりにしていました。ですが暮らしていく中で「こんなやり方もあるんだな」と気付ました。でもそのいいなと思った干し方を伝えようとすると、ヘルパーさんの中には「わかってる!君は姑みたいやな!」と言う人もいます。僕はその言葉を聞くと「ここは自分の家で自分のしたいことを伝えようとしているだけなのに…」と腹の立つ気持ちと、自分の考えていることを否定されたような気がして、ショックな気持ちになります。
そういうことがあったとき最初は「なぜ僕の気持ちを理解してもらえないんだ」という気持ちが強くて、ヘルパーさんに対して苛立ちがありました。でもあいえるせんたーの仲間や他の障害当事者の人に話を聞いてもらっているうちに自分の生活なんだから自分がどういう理由や思いでその行動をとっているのかまで、ヘルパーさんに伝えていくことがヘルパーさんにも理解してもらえるようになるのかなと思えるようになりました。今ではヘルパーさんに伝える時に僕は「こう思ってるからこうしてほしいです」と伝えることができるようにはなってきましたがこの悩みは今もつきません笑。
これからの夢・チャレンジしたいこと
これからチャレンジしようと思っていることはピアカウンセラーになることです。僕がこうやって自立生活をスタートできたのは生活を支えてくれているヘルパーさんのおかげです。でも一番はあいえるせんたーの仲間や他の障害当事者の人が僕の悩みに共感してくれて、自立生活は楽しいものだということを教えてくれたからだと思います。なのでピアカウンセラーになってこれから自立生活を始めたいと思っている仲間のサポートができたらなと思っています。そのためには僕自身が今以上に今の生活を楽しみたいと思っています。
※ピアカウンセラーついては「ダンディゴリラのピアカウンセリング」を是非、お読みください。
最後に…
今この記事を読んでくれている人の中にはこれから一人暮らしをしてみたいなと思っている方や、今、一人暮らしされていて困っている方、色々な方がおられると思います。でも大丈夫です!自分がこういう風な生活がしたい!という気持ちと自分の思っていることを周りの人に伝えることが出来れば、一人暮らしはできると僕は信じています。
もっと障害当事者のひとり暮らしの生活が知りたい方は
当法人「障害当事者のひとり暮らし」のページをお読みください
障害者の生活を支援する仕事に興味を持った方は
宝塚市周辺地域でお住いの方は、当法人「ヘルパー募集」をお読みください。