介助者などの支援現場で障害者主体やエンパワメントが難しいとの意見があったので実践例を作成しました。あくまで参考程度で活用してもらえたらと思います。エンパワメントの手法が様々であくまで当法人の介助者におけるエンパワメントの中の一つと思って欲しいです。
エンパワメントの言葉の意味を知りたい人は「エンパワメントの言葉の意味とは?」を読んでみてください。
≪ 例 題 ≫
・昼食のお弁当の用意する介助
(鞄から弁当を取り出し、レンジで温めて用意する。)
とことこ的にダメな例
□・12時になったので、お弁当を介助者が勝手に用意した。
□ (障害当事者主体×、エンパワメント×)
□※もしかしたら食べたくないかもしれない。人の鞄を勝手に開けたらダメ!
とことこ的にまだまだ新米例
□・12時になったので、本人からの指示がない状態で「○○さん、お弁当準備しますね」と
言い本人の許可を得てお弁当を鞄から取り出す。 ※無許可、許可前の場合はダメな例
□ (障害当事者主体△、エンパワメント×)
とことこ的な支援実践例
□・12時になったので、本人から準備を頼める様にヒントを出して、本人の指示のもとで
用意した。
(障害当事者主体○、エンパワメント○)
□ 『ヒントの例』
①「・・・」(無言で待つ、他の業務をしないで介助の指示を待つ。)
②「12時になりましたね。」(全体)
③「12時になったのでお昼の時間ですね。」(全体)
④「お昼の時間になったので介助頼みたい人は指示してくださいね。」(全体)
⑤「○○さん今日ごはん食べないの?」(個別)
⑥「○○さん、介助の指示してくださいね?」(個別)
⑦「○○さん、A職員に介助頼みましょうか?」(個別)
⑧「○○さん、A職員に(具体的な指示内容)って頼みましょうか?」(個別)
⑨「○○さん、一緒にA職員に介助頼んでみましょうか?」(個別)
少しでも良い行動が出来たらOKです。 褒めたりor認めたりor感謝 しましょう。
※アセスメント前であればヒントを少ないところから徐々にヒントを増やしていきます。
アセスメント後であれば適切なヒントより少しヒントを減らしたところから初めて良いタイミング(負担をかけない程度)で適切なヒントを出します。この繰り返しでたまにできた時にしっかり褒める、認める、感謝するを繰り返すと少しずつヒントが少なくても行動できるようになります。ステップはスモールステップで人に合わせて設定しましょう。100ステップあっても良いかもしれないです。この繰り返しで少しずつ時間をかけていくことで介助者からのエンパワメントもできると思います。
最終目標
・12時になったら障害当事者の指示のもとお弁当の準備をした。(ヒント無し)
♪ゴール♪(障害当事者主体◎、弁当に関してのエンパワメント【終了】)
まとめ
例は、あくまで例です。その場、その人、その時にあったヒント、支援、環境設定 等の工夫をしながら、次のステップをどう進めるかスモールステップで設定して当事者本人が楽しく取り組める工夫をして実践していきましょう。キーワードは、『褒める、認める、感謝する』です。『注意する』はあまり使いたくない支援だと思ってください。
困った時は、職場の仲間や他の支援機関等も含めて チームで解決 していきましょう。
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